昨日は、このような研修会に行ってきました。がんの患者さんだけでなく、色々な病気をお持ちで毎日を過ごしていらっしゃる方は、(私が知らないだけで)この町にもたくさんいらっしゃると思います。
私は、普段は歯科医院に通院できる健康な方だけを診療していますが、傍ら、ご自宅や施設に伺い歯科診療も行っています。
しかし、問題が一つあります。それは、依頼がないと行かない?行けない?ことです。
一般の人は、自分の親の口の中を見たことがありますか?ないですよね。びっくりするぐらい汚れている方もいらっしゃるでしょう、ピカピカの方もいらっしゃるでしょう。そんな事、家族は普通は知りません。
身体の異常は、検査結果や家族の日常を見ていれば気づき、本人に頼まれたら病院に連れていき治療をします。
目に見える症状のある病気に対してご本人も家族も治療に専念するのは当然のことです。がしかし、身体の治療に専念すると同時に、お口の中はどんどん悪化していきます。
とても汚れて悪化したお口の中で、重度の歯周病の歯があれば、小さい傷もあるのは当たり前で、その傷口から歯周病菌は血管内に入り全身を流れることになります。
細菌が肺に入れば誤嚥性肺炎になり微熱が続いたりします。お口の中が荒れてくれば痛みも出始めますが、やっと初めて歯科医院に行かなきゃね、となる場合と、仕方ないさ…で終わってしまう場合と、考えられますね。私達、歯科医師に依頼があるのか無いのか、分かれます。また、依頼があった歯科医院が対応できるか否か、そこにも問題が出てきます。
高齢になり、長期的な治療が必要な病気になれば、後回しになってしまうお口の中。
しかし、最後には、汚れて乾燥したお口が痛みや出血など、ご本人の苦痛を生み出してしまう原因になってしまいます。
そのような事態に土壇場になって気がつくより、事前に対応して大事になる前に対処して欲しいと願っています。
お口の悩みが発生する前に、ぜひ、歯科医院に気軽に相談にきてください! お待ちしております!
院長 久野麻弓